[特集]実は、ここまで凄い、奈良の鹿。

投稿者: はる家 投稿日: 2019-09-29 in はる家



動物を祀る国、日本


古来、日本では、山や森、樹木などを、御神体山や鎮守の森、御神木として大切にしてきました。

伏見稲荷大社のキツネ、石清水八幡宮のハト、護王神社のイノシシ、大神神社のヘビ、春日大社のシカ。下鴨神社には「えと社」があって、ネズミ、ウシ、トラに始まる十二支の動物すべてがお祀りされています(龍だけは実在の動物ではありませんが)。

日本最古の神社として知られる奈良の大神神社(おおみわじんじゃ)に、今日でも本殿がなく、山そのものを御神体として仰いでいるように、高い科学技術を有する先進国でありながら、一方で、神話にまで遡る精神性を失っていないところに、日本の優れた特徴があります。

西洋では、自然への関心が高かった古代ギリシャで数学や科学が発達し、紀元前6世紀にソクラテスのような哲学者も出ましたが、後に宗教が上位に立ってからは、ガリレオの「それでも地球は回る」との有名な言葉にあるように、迷信や偏見が支配的になりました。行き詰まりを生じた反省からルネッサンスが起こるのは、ようやく14世紀になってからのことです。

一方、日本では、神道が宗教と別に大切にされたおかげで、自然への高い関心が失われることがなかったため、天智天皇が時計を作らせていた記述が『日本書紀』に見られ、江戸時代には西洋数学の導入以前から「和算」が進み、関孝和に代表される数学者も現れ、高度な代数方程式論・解析学・幾何学が発達しています。また、女神である天照大神が最高神であることに象徴されているように、神話の時代から女性に対する差別や偏見がなく、平安時代には紫式部が世界最古の長編小説『源氏物語』を書き残し、今日でも女性が夜間に一人で出歩いても安全である、世界的には稀な国柄を形成しています。

明治以降、アジアで唯一の近代国家となり、第一次世界大戦後のパリ講和会議で人種差別撤廃条項を提案し、実際に大東亜戦争において東南アジア諸国を三百年間に及ぶ植民地支配から解放するに至ることができたのも、自然への関心が高かったために、科学技術を取り入れる素地が日本人に元々あったからでした。

自然と人間が一体になる


家畜としてではなく、動物と共生している奈良の鹿。今でも「春日大社の鹿」と勘違いされている人がいて、夜中に春日大社に「お前とこの鹿が、うちの畑を荒らしとるぞ!」と苦情の電話が時々あるそうですが、奈良の鹿は、あくまで野生の鹿です。

日本では、自然と人間が一体になっています。

『古事記』によると、伊邪那岐命と伊邪那美命は「国生み」の後、私たち日本人を産んでいることから、国土と国民は親戚関係にあります。出雲神話の大国主命は、因幡の白兎の助言を受けて八上比売(やかみひめ)と結婚することができ、初代・神武天皇は八咫烏(やたがらす)の導きによって、今の橿原神宮の地で日本を建国されました。

現在でも、新しい天皇が即位される際には、一世一代で行なわれる大嘗祭(だいじょうさい)の儀式で、新米をお召し上がりになり、国土と一体になることを意味しています。神前での結婚式では「三三九度」が行なわれ、夫婦は一体になろうとします。吉田松陰は松下村塾で、師匠と弟子が一緒に生活して、一体になろうとしました。天皇と国民、男と女、師匠と弟子。近年でも「社員は家族」といって、社長と社員は一体になって、皆それぞれ立場は違えど、相手の側に寄り添い、共に力を合わせて、日本をよりよい国にしておこうと、努力を重ね続けてきました。

「奈良の鹿」の由緒


奈良の鹿は、春日大社の御祭神の一柱・武甕槌命(たけみかづちのみこと)が、鹿に乗って鹿島からやって来られたものと一般に説明されています。その様子は、工芸品愛好家に高い評価を受ける美しい掛け軸「春日曼荼羅」にもなって全国的に知られていますが、春日大社の社伝によると、そもそも鹿がいるところに、住みよい土地を探した武甕槌命が鹿島より来られ、鹿島と同じように鹿がいる様子をご覧になって、ここにしようと決めたとあります。

そもそも、御蓋山(みかさやま)を御神体として仰ぐ信仰があった土地に、武甕槌命と経津主命(ふつぬしのみこと)が来られ、後に藤原氏が祖神の天児屋根命(あめのこやねのみこと)と奥様の比売神(ひめがみ)を枚岡神社から分霊して、現在の春日大社の祭神四柱が定まります。

藤原氏が祖神を祀って以降は、藤原氏の出身者が宮司となって伝統を守り伝え続けてこられたことから、藤原氏の氏神という側面が強調されがちですが、そもそもは古来の「自然信仰」に始まり、御祭神・武甕槌命に因む「国譲り」や、興福寺との「神仏習合」、「清く・正しく・美しく」の元になった「三社託宣」、伝統を受け継いでいく「世襲」についてなどなど、春日大社ひとつで奥深い多くのテーマを含んでおり、興味は尽きません。

奈良の鹿を大切にすることを通じて、わかっているだけで1,200年以上もの歴史がある、かつ今も生きている伝統に直接に関わることができます。そのような鹿は、日本広しといえども、春日大社の鹿をおいて他になく、その意味で奈良の鹿は、現在も神鹿であり続けています。
 
 

京都と奈良の伝統行事

 

毎月

リンクから各公式サイトをご覧いただけます。

 
 
■毎日※但し祭典執行日は行なわれません。
[奈良]春日大社 9:00 朝拝朝拝スケジュール

春日大社では毎日欠かさず、朝のお参りが行なわれています。これを朝拝(ちょうはい)と呼び、神職の指導を受けながら予約不要でどなたでも安心してご参加いただけます。「春日(かすが)」とは、「すがすがしい」の「すが」に、接頭語「か」が付いた言葉といわれます。奈良でとびきりの清浄を味わいに、ぜひ早朝にお参りを。

■毎月 初午の日 [京都]伏見稲荷大社 10:00 月次初午祭
■毎月 初卯の日 [奈良]大神神社 10:00 卯の日祭
■毎月 初辰の日 [京都]貴船神社 10:00 初辰祭
■毎月 第一日曜日[京都]地主神社 14:00 えんむすび地主祭り
 
1日 [京都]平安神宮 9:30 月首祭
1日 [京都]石清水八幡宮 10:00 月始祭
1日 [京都]上賀茂神社 9:30 月次祭
1日 [京都]下鴨神社 10:00 月次祭
1日 [京都]伏見稲荷大社 月次祭
1日 [京都]松尾大社 10:00 月次祭
1日 [京都]平野神社 10:00 月次祭
1日 [京都]北野天満宮 10:00 月次祭
1日 [京都]貴船神社 10:00 月次祭
1日 [京都]八坂神社 10:00 月次祭
1日 [京都]梅宮大社 9:00 月次祭
1日 [京都]吉田神社 9:00 月次祭
1日 [京都]由岐神社 9:00 月次祭
1日 [京都]愛宕神社 10:00 月次祭
1日 [京都]粟田神社 6:00 月次祭
1日 [京都]安井金比羅宮 11:00 月次祭
1日 [奈良]石上神宮 10:00 月次祭
1日 [奈良]橿原神宮 10:00 月次祭
1日 [奈良]大神神社 10:00 月次祭
1日 [奈良]龍田大社 8:00 月次祭
1日 [奈良]廣瀬大社 7:00 月次祭
1日 [奈良]大和神社 月次祭
1日 [奈良]丹生川上神社 上社 朔旦祭
1日 [奈良]丹生川上神社 中社 月次祭
1日 [奈良]丹生川上神社 下社 月次祭
1日 [奈良]談山神社 10:00 月次祭
1日 [奈良]ならまち御霊神社 7:00 月次祭
11日 [奈良]橿原神宮 10:00 月次祭
15日 [京都]平安神宮 9:30 月次祭
15日 [京都]石清水八幡宮 10:00 月次祭
15日 [京都]松尾大社 10:00 月次祭
15日 [京都]貴船神社 10:00 末社祭
15日 [京都]八坂神社 10:00 月次祭
15日 [京都]梅宮大社 9:00 月次祭
15日 [京都]愛宕神社 10:00 月次祭
15日 [京都]粟田神社 6:00 月次祭
15日 [奈良]石上神宮 10:00 月次祭
15日 [奈良]大神神社 10:00 講社崇敬会月次祭
15日 [奈良]大和神社 月次祭
15日 [奈良]丹生川上神社 上社 月次祭
15日 [奈良]ならまち御霊神社 7:00 月次祭
16日 [奈良]丹生川上神社 中社 月次祭
17日 [奈良]談山神社 10:00 月次祭
17日 [奈良]率川神社 10:00 月次祭
18日 [京都]吉田神社 9:30 月次祭
19日 [京都]平安神宮 9:30 月次祭
19日 [京都]石清水八幡宮 10:00 厄除開運交通安全祈願祭
21日 [京都]白峯神宮 月次祭 於:崇徳天皇御廟所
21日 [奈良]橿原神宮 10:00 月次祭
21日 [奈良]春日大社 10:00 旬祭
22日 [京都]由岐神社 9:00 月次祭
23日 [京都]愛宕神社 10:00 月次祭
25日 [京都]北野天満宮 10:00 月次祭 天神市(骨董市)
 
はる家 東山

はる家 東山

築百有余年の京町家、職住一体の「表屋造り」を伝える[はる家 東山]。京都駅から地下鉄十五分、年間千二百万人以上が訪れる京都東山に位置し、清水寺、祇園、南禅寺ほかへ徒歩圏内。朝晩は白川の小川沿いを歩く清々しい散策をお楽しみ頂けます。
所在地:〒605-0026 京都市東山区古川町542番地4
[はる家 東山]のサイトを見る

はる家 梅小路

築百有余年の京町家四棟が隣り合う[はる家 梅小路]。京都駅から程近く清水寺、祇園、金閣寺ほかにバス一本。町家ならではの「通り庭」があり、坪庭、出格子、円窓、縁側など伝統的な京都の佇まいを伝えます。
所在地:〒600-8834 京都市下京区和気町1番地12
[はる家 梅小路]のサイトを見る

はる家 ならまち

築百二十年を超える奈良の庄屋屋敷。日本庭園、家族風呂、縁側つき客室など伝統的な日本家屋の佇まいを伝えます。歴史的な町並み「ならまち」に位置し、奈良公園、大仏殿ほか五つの世界遺産に徒歩圏。奈良駅からバス八分(徒歩十五分)。
所在地:〒630-8342 奈良市南袋町31番地4
[はる家 ならまち]のサイトを見る

 
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